【ヘアカラー2剤選択方法】どのような種類がありどのように使い分けるのか、2剤の抑えるべきポイント

ヘアカラー2剤OXの種類は3〜6種類ほどあります。2剤OXをどのように使い分けするのか初心者の方でも分かりやすく解説します。これがわかれば、トーンアップは6%,トーンダウンは3%の理論がわかります。

  • 2剤(OX過酸化水素水)の特徴
  • 2剤OXの種類
  • 2剤OXの使い分け
  • 簡単な2剤OX選択の考え方。
アツシ
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ヘアカラーコーチのアツシです!

美容師2、3年の時ヘアカラーの2剤はトーンアップ6%トーンダウン3パーセントと単純な考えで選択していました。トーンダウンも6%で施術したこともありました。
毛髪の影響は置いといても、ヘアカラーはそれなりに出来ていました。

しかし勉強するにつれて2剤の選択、使い方が分かり使い方によっては髪にダメージが出ることを知り、毛髪に合わせて2剤OXの選択していくようになりました。

使い分けができると、何より毛髪に負担をかけず綺麗なヘアカラーをすることができます。2剤の選択、どのように使い分けしたら良いのかわからないという方は最後まで読んでみて下さい。必ずサロンワークに役立つ内容です。

2剤(OX過酸化水素水)の特徴

2剤OXは1剤、2剤をミックスしてヘアカラーを行う2浴式ヘアカラーの2剤となります。

1剤アルカリ(酸化染料)と2剤酸性(過酸化水素水)をミックスすると化学反応が起きます。

化学反応

この化学反応により毛髪内部のメラニンを脱色し染料が定着する。2剤はメラニンを脱色させる作用がありヘアカラーを行う上で2剤は重要な役割を果たします。

2剤OXの種類

2剤OXには6%,5%,3%,1,5%などがあり、濃度が濃いほど脱色力があります。

つまり黒髪を最大限明るくするには、6%と言うことになります。

日本では薬事法によりMax6%となっていますが、海外では6%以上のOXが使用可能といった国は多く存在します。

日本はなぜMax 6%なの?

日本ではMax6%なのは日本人の毛髪の特徴を考えると納得がいきます。日本人の毛髪は欧米人と比較して、傷みやすいといった特徴があります。毛髪の構造が欧米人とは違うのです。

日本人の毛髪は、ダメージ受けやすく、ダメージの度合いが大きくなりやすいのです。キューティクルが薄くコルテックスの範囲が多いのが日本人の毛髪です。例えば12%を使うと毛髪に深刻な影響を及ぼしてしまいます。

2剤OXの使い分け

2剤OXの種類をどのように使い分けしていくのか?

濃度が濃いほど脱色力があると言うことは、脱色力で見ていくと、6%は脱色力が高く、濃度が落ちていくにつれて、1.5%は脱色力が弱くなるといえます。

同時に濃度が濃いと毛髪に負担がかかり、濃度が薄いと毛髪の負担は軽減されます。

!バージン毛を明るくしたい時は6%を使い明るくしていきます。

!一度明るく染めた髪に対しては(既染毛)退色している毛髪の色味を補う、少し明度を下げたい場合は3%,又は1.5%を使用していきます。

バージン毛

バージン毛は(仮に黒髪としましょう)元々のメラニンの為、ヘアカラーで明度を上げる時濃度高いOXを使用しないと明度が上がりません。つまり6%が最適なのです。

※軟毛は明度が上がりやすい特徴があります。例えば、新生部の明度を上げたい場合5%を使用することもあります。6%では明度が上がり過ぎてしまうかなーと感じたら5%を使うようにするといいですね。

既染毛

既染毛にヘアカラーをする場合、現在と同じ位の明度をキープする場合は3%、現在よりかなり明度を下げたい時は1.5を使いましょう。これは、濃度が低くなれば染料、色が深く入る特徴もあります。

サロンワークでよくあるのが、思ったより色が沈んだ、深く入ってしまったと表現しますが、これは1.5などを使ったケースに多くあります。

濃度OXによって起こったとは一概にはいえません、毛髪のダメージレベル、1剤のレベル設定、カラー放置時間などでこのようなことが起こるケースもあります。

ここでは、2剤OXの濃度が下がれば染料は深く入る(発色が良い)ことは覚えておきましょう。ダメージなどを考え既染毛を明るくする場合は6%,5%を使用して下さいね。

簡単な2剤の考え方

バージン毛は本来のメラニンだけですよね、既染毛は明度が上がるにつれてメラニンが少なくなっていると考えた場合。例えば、メラニンが10個あったとします。

6%はメラニンが6個脱色できる。5%はメラニンが5個脱色できる。3%はメラニンが3個脱色できる。1.5%はメラニンが1.5個脱色できことになります。

バージン毛や明度をあげたい時は多くメラニンを脱色する6%,5%を選択します。なぜならメラニンを脱色しないと明度が上がらないからです。

既染毛は既に明度があがっているつまりメラニンは減少していると考えます。

髪は明るくなればなるほどメラニンが減少しているので、明度を上げる必要がないと判断した場合は、既染毛に対しては 3%,1.5%を使います。

バージン毛は10個メラニンが存在し、既染毛はメラニンが5、4、3、2、1、個と言うことになりメラニンを必要以上に脱色する必要はなく濃度の低いOXでも十分染料が入るしダメージを最小限に抑えることもできます。

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まとめ

✔️2剤(OX過酸化水素水)の特徴

1剤アルカリ(酸化染料)と2剤酸性(過酸化水素水)をミックスすると化学反応が起きます。

✔️2剤OXの種類

2剤OXには6%,5%,3%,1,5%などがあり、濃度が濃いほど脱色力があります。

✔️2剤OXの使い分け

・バージン毛を明るくしたい時は6%を使い明るくしていきます。

・一度明るく染めた髪に対しては(既染毛)退色している毛髪の色味を補う、少し明度を下げたい場合は3%,又は 1.5%を使用していきます。濃度が低いほど髪にダメージが残らない。

✔️簡単な2剤の考え方

6%はメラニンが6個脱色できる。5%はメラニンが5個脱色できる。3%はメラニンが3個脱色できる。1.5%はメラニンが1.5個脱色できことになります。バージン毛、新生毛、既染毛、の現在の明るさからメラニンがどのような状態なのか想定し、2剤OXを設定する。