【ヘアカラー ブラウンコントロール】 ブラウンコントロールに必要な理論とカラー剤の選び方、カラー調合比率
- アンダートーンのメラニン色素。
- カラー1剤の色構成。
- ブラウンコントロールの手順とカラー1剤の選び方
- カラー剤調合比率
ブラウンコントロールは、毛髪色素の足りないユーメラニンをカラー剤で補うテクニックです。ブラウンベースで色味もコントロールしていきます。
その為には、メラニン色素のユーメラニン、フェオメラニンを理解して、ブラウンコントロールをする、足りない色素は何なのか、アンダートーンをよく見て捕色を選択することが大切です。
ブラウンコントロールに必要なカラー剤、希望色、補色を選択して、どのように調合していくのかがポイントです。
本記事では、アンダートーンが理解でき、カラー剤色構成が理解でき、ブラウンコントロールに必要なカラー剤、調合比率がわかります。
では、初めていきましよう!
ブラウンコントロールに必要なアンダートーンのメラニン色素 「ヘアカラー理論」
ブラウンコントロールで必要なポイントの1つで、メラニン色素の特徴を理解して、
アンダートーンのメラニン色素の明るさ、色を確認することが大切になります。
メラニン色素はどのように構成されているのでしょうか?
毛髪内部のメラニン色素。
毛髪(地毛)の色は、コルテックス内部に存在しているメラニン色素の濃淡で決まります。
メラニンには、ユーメラニン(黒、褐色)フェオメラニン(赤色, 黄色)2種類があります。
- ユーメラニンは、毛髪のベースとなる色素で、毛髪の色を決定付けるメラニン。
- フェオメラニンは、毛髪の色味となる色素で、ユーメラニンの濃淡に左右されます。
メラニン色素
毛髪は大きく分けて、硬毛、軟毛の2種類があり、それぞれヘアカラーを行う上で特徴があります。
それぞれ見ていきましょう。
硬毛のメラニン色素
- 【ユーメラニン】黒 ※濃い
- 【フェオメラニン】赤 ※濃い
ヘアカラーでトーン(明度)を上げるとき、橙〜赤系になりやすい。
- 【ユーメラニン】褐色 ※硬毛に比べ少し薄い
- 【フェオメラニン】黄 ※橙に近い黄、硬毛に比べ少し薄い
軟毛のメラニン色素
ヘアカラーでトーン(明度)を上げるとき、橙〜黄系になりやすい。
アンダートーンを確認しよう
ヘアカラーをして染料が抜けると退色します。退色した毛髪の明るさ、色のことを、アンダートーンと表します。
ブラウンコントロールは、アンダートーンを見て足りない色素は何かを判断していきます。
カラーチャートのレベルスケールを使って、アンダートーンの明度と色を確認しましょう。この時はアンダートーンの明度がレベルスケールの ?レベルなのかを確認し、?色なのか、おおよそのアンダートーンの明度と色を確認しましょう。
ヘアカラーを行う場合、
ユーメラニンは不安定で早い段階で脱色されます。
フェオメラニンはゆっくり脱色されます。
退色毛はユーメラニンは少し残り、フェオメラニンの色が目立ちます。
それを確認します。
アンダートーンの色は、赤に近いオレンジ系、オレンジ系、イエロー系になっているはずです。
ヘアカラーを繰り返し行なっている毛髪は特に、
ユーメラニンがほぼ脱色されていて、
フェオメラニンの色が極端に目立ちます。
足りない色素はユーメラニンです。
なのでフェオメラニンの色が目立ち、カラー直後に比べ不自然となります。
ユーメラニンをヘアカラー剤で補えば、また自然な色になります。
どのカラー剤を使うのかは、次のカラー剤色構成を見ていただければわかります。
ブラウンコントロールとカラー1剤の色構成 「ヘアカラー理論」
ブラウンコントロールに必要な足りないメラニンをどのカラー剤を使ってい補うのか、先にカラー1剤の色構成を見ていきましよう。
カラー1剤は、大きく分けて暖色系、寒色系の2つに分けられます。
暖色系
- 【暖色系の基準色】 ブラウン系
- 【暖色系の色味】レッド系、オレンジ系、ピンク系、バイオレッド(赤紫)etc.
寒色系
- 【寒色系の基準色】 ナチュラル系、ニュートラル系
- 【寒色系の色味】ブルー系、マッド系、アッシュ系、ラベンダー(青紫)etc.
暖色系、寒色系には基準色があります。
基準色はブラウンベースで構成されていて、色味は無いカラー剤です。暖色系、寒色系の基準色となっています。
色味の構成は、この基準色と色味で構成されています。
ブラウンコントロールは、アンダートーンを見て足りないメラニンを補うことが重要です。
地毛は自然な色をしていますよね、これはユーメラニンがあるからですよね、ユーメラニンがなければフェオメラニンが目立ち、不自然となってしまいます。
ヘアカラーの色構成も同じで、ヘアカラーをした時、毛髪が不自然にならないようにベースカラーがあります。
毛髪色素のベースとなっているが、ユーメラニンで、色味となっているがフェオメラニンなら、
カラー1剤のベースカラーはユーメラニンを補い自然な色となり、カラー1剤の色味はフェオメラニンとなり色味を変えていきます。
ヘアカラー1剤 基準色の構成
ヘアカラー1剤基準色には、髪色のベースとなるベースカラーのみの構成されています。
- 【ベースカラー】ブラウン系
- 色味はありませんが、少し温かみのある暖色系のブラウンです。
- 【ベースカラー】ナチュラル系、ニュートラル系
- 色味はありませんが、赤みを抑えた寒色系ブラウンです。
ヘアカラー1剤 色味の構成
ヘアカラー1剤色味には、髪色のベースとなるベースカラーと色味で構成されています。
- 【ベースカラー】ブラウン系
- 【色味】レッド系、オレンジ系、ピンク系、バイオレット系etc.
- 【ベースカラー】ナチュラル系、ニュートラル系
- 【色味】ブルー系、マッド系、アッシュ系、ラベンダー系etc.
カラー1剤の色構成 比率
カラー1剤のそれぞれの色構成の比率は、カラー剤の種類で違います。
ここでは大きく分けて2つにまとめます。
カラー剤の中でも比較的色重視で、色味が感じられるカラー剤と、ブラウン重視で、色味があるカラー剤があります。
高彩度のカラー剤と、低彩度のカラー剤ですね。
この2つのベースカラーと色味の比率は下記のようになります。
- 【ベースカラー】薄い
- 【色味】濃い
- 【比率】ベースカラー 1: 色味 3※参考まで
- 【ベースカラー】濃い
- 【色味】薄い
- 【比率】ベースカラー 3: 色味 1 ※参考まで
ブラウンコントロールの手順とカラー1剤の選び方
ブラウンコントロールの手順とカラー1剤の選び方は、
- アンダートーンの明度、色を確認する
- ベースカラーを選択する
- 色味を選択する(希望色)
- 捕色を選択する
この手順でカラー剤を選択していきます。使うカラー剤は3種類です。
アンダートーンを見た時、ユーメラニンは必ず不足していることが分かると思います。
なので、暖色系、寒色系どちらかの希望色のベースカラーを選択していきます。同時にアンダートーンの色に対して補色を選択をします。
基準色のベースカラーを選ぶ理由は、ブラウンコントロールなので色味に構成されているベースカラーだけでは足りません。
必ず基準色のベースカラーを選択するようにして下さい。
ブラウンコントロールとカラー剤 調合比率
調合比率は、3:1:10%を基準にしましょう。
ベースカラー3色味1補色10%
新生毛と既染毛の調合比率も同じで大丈夫です。
新生毛と既染毛のアンダートーンは違いますので、比率を変えてしまうケースがありますが、変えることで色が合わなくなることがあります。
変えるケースもありますが、ヘアカラーに慣れるまでは比率は同じでいきましょう。失敗のリスク軽減になります。
補色の10%は、ベースカラーと色味の総グラムに対して10%です。
ベースカラー と 色味が 60g. 補色は 6gですね。
応用編
ブラウンベースで、もう少し色味がほしい場合は、ベース2: 色味1にして下さい。
補色は最大値20%にして下さい。
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本記事の、選択したカラー剤、比率などは、全て正解とは限りません。
理論を基に、僕の経験して得た内容で記事を書いています。
本記事を参考にして経験を積んであなたのヘアカラーを表現してください。
アンダートーンの色、明度を確認して、ブラウンコントロールを考えて、ヘアカラー剤の選択をする。
シンプルですが、失敗しないヘアカラーのテクニックです。
少しでも参考にして、練習していただければ、必ず結果が出ると思います。
結果が出れば、お客様にも喜んでもらえますし、あなたの自信にも繋がるでしょう。
スタイリストになった時、お客様から信頼されるためにも、理論を少し学んでみましょう。
本記事は以上となります。