1剤のアルカリ、2剤の酸性で化学反応が起こり、酸化作用によって発色する染料。
- 酸化染料の仕組み
- 酸化染料の特徴
- 酸化染料のメリット
- 酸化染料の発色時間
ヘアカラーを経験していくと「なぜこうなったのだろう?」と様々な疑問にぶつかると思います。例えば色持ちが悪いを例にとっても、もしかしたら染料の特徴を知らないで施術した結果だったかもしれません。酸化染料の特徴を知ってサロンワークに役立てて下さい!
酸化染料の仕組みや特徴を理解していれば、ヘアカラーを施術していく上でメリットがたくさんあります。ヘアカラーを上達するにはヘアカラー剤の染料の仕組み、特徴を知る必要があります。
酸化染料の仕組み
酸化染料とは、酸化処理によって、染料となり発色する染料。
ヘアカラーの酸化染料は、1剤に含まれていて、1剤はアルカリ性で出来ています。
2剤OXは過酸化水素水で酸性で出来ています。
- 1剤のアルカリと2剤の酸性をミックスすると化学反応が起こります。この時1剤に含まれれている酸化染料は2剤の酸化処理によって発色します。
酸化染料の特徴
酸化染料は、1剤、2剤をミックスした時の化学反応で発色しますが、大きな特徴として発色とほぼ同時に酸化重合します。
- 酸化重合とは、発色した酸化染料の分子が重なり合い大きな染料の分子となることを示します。
酸化染料の分子は小さいのですが酸化重合によって大きな分子となります。酸化染料の特徴です。
酸化染料のメリット
酸化染料のメリットは、酸化重合し大きな染料となることです。
毛髪内部で酸化重合した染料は、大きな分子となり毛髪内部に留まりやすく、毛髪の外に出づらい。つまり酸化染料は色持ちが良いのです。
ヘアカラーはメラニン色素を脱色し染料をつけ毛髪の色を変えますが、ヘアカラーを繰り返し行うとメラニン色素の量も減り、毛髪内部のタンパク質も欠落していきます。毛髪内部に空洞ができると考えた場合、酸化染料は酸化重合し大きな分子となり毛髪の外に出づらいため色持ちが良いのです。
ヘアカラーはメーカーにより異なります。酸化染料のみで構成されているヘアカラーもあれば、酸化染料と直接染料で構成されているヘアカラーもあります。
※直接染料は酸化重合しません。
酸化染料の発色時間
酸化染料発色の時間を覚えておくとヘアカラーの上達に必ず役に立ちます。(ダメージ毛のヘアカラー、色持ちに関して)
酸化染料は、放置時間30分と考えて下さい。1剤2剤をミックスした時点を0分、カラー終了時点を30分。0分~15分は発色の勢いはあまりありません。15分後発色の勢いが加速し30分で発色のピークに達します。その後発色はピーク時よりあまり変わりません。
※メラニンの脱色作用は、0〜15分で急激に加速し、15分〜30分は緩やかになっていきます。
>>ヘアカラー染料を詳しく知りたい方へ
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まとめ
酸化染料の仕組み
1剤のアルカリと2剤の酸性をミックスすると化学反応が起こります。この時1剤に含まれれている酸化染料は2剤の酸化処理によって発色します。
酸化染料の特徴
酸化重合とは、発色した酸化染料の分子が重なり合い大きな染料の分子となることを示します。
酸化染料のメリット
毛髪内部で酸化重合した染料は、大きな分子となり毛髪内部に留まりやすく、毛髪の外に出づらい。つまり酸化染料は色持ちが良いのです。
酸化染料の発色時間
酸化染料は、放置時間30分と考えて下さい。1剤2剤をミックスした時点を0分、カラー終了時点を30分。0分~15分は発色の勢いはあまりありません。15分後発色の勢いが加速し30分で発色のピークに達します。その後発色はピーク時よりあまり変わりません。